記念講演会「下田城址をいかしたまちづくり」

2011年6月5日(日)

  • 講師 中井均先生
    (NPO法人・城郭遺産による街づくり協議会理事長、滋賀県立大学・人間文化学部准教授)
  • 場所 下田中央公民館2階大会議室
  • 参加人員  50名

伊豆新聞より
伊豆新聞より



下田城の構造
後北条水軍の拠点 → 天正16年(1588)に豊臣秀吉水軍の来襲に備えて、北条氏直が大改修。城主として清水康英が入れ置かれる。
通常の戦国期山城とは異なる構造 → 狭い主郭
横堀(畝堀)によって遮断線を設定 → 長大な土塁線としての曲輪群
城の中心は海岸線(船着場)と、主郭間の中腹か
中世城郭としてはイレギュラーであるが、その築城思想はきわめて近代的
城跡を活かしたまちづくり
過疎のまちの挑戦 → 高根城(静岡県水窪町:現浜松市)の発掘調査と建物復元。天守閣よりも掘立小屋を選択
地域に残る山城の解明 → 鎌刃城跡(滋賀県米原市)では市民と行政による発掘調査を実施。平成17年に国史跡に指定される。
毎年の地元住民によるイベントの開催。(鎌刃城まつり)
琵琶湖一周のろし駅伝の開催 → 行政に頼らない、市民による事業展開(平成14年度の参加18城であったが、平成21年度には44城となり、岐阜県、福井県も参加。第8回ふるさとイベント大賞文化・交流部門賞を受賞。
「城址フェスティバル」の開催(2009年度国民文化祭静岡大会) → 合併した浜松市で共通する歴史遺産として城址が注目される。(のろしリレー、二俣城天守復元)
おわりに
下田城址 → 単なる戦国大名間の抗争の場として捉えるだけではなく、郷土を守った城として評価
歴史を活かした街づくり → 郷土への誇り、愛着、自信へ 歴史のある町は魅力のある町
子育て支援の一環として → 生まれ育った町で暮らしたい 郷土愛の醸造
さぁ、一緒にはじめましょう → 地元から全国発信へ

(活動記録へ戻る)