下田城の歴史的価値並びに提言について

関口宏行

2 保存整備及び活用

下田城の保存・整備・活用等を行うに当たり、その基本的な考えを述べる

  • 地域の歴史を明らかにし、後世に永く伝えること。この城は、当面下田三丁目地区となろうか。関連の遺跡を更に市全体に広げることも考えられる。後世に伝えるためにはまず現状を詳細に調査 (地形図作成を含む総合調査)して、できるかぎり保存していくことが必要である。
  • 歴史と文化と自然に富んだ下田を、情報発信の場とする。それには下田三丁目や研究団体、地域文化振興会、行政の関係機関等が連携をとりながら協議、発信することになるだろう。
  • 自然とふれあい、市民憩いの交流の場とすることである。下田城跡は、自然が豊かな樹木に包まれ、遠方より訪れる人々に安らぎを与える場所でもある。
  • 整備のあり方
    • 下田城跡は、史跡としての性格を考慮に入れ、歴史的な景観にあふれた自然公園として整備をすすめる。このため、不必要な道やその付帯物、後世の工作物は除去し、できるだけ旧景観の復元に努める。 また、曲輪、削平地、土塁、横堀、縦堀、障子堀、土橋、櫓台などの城郭遺構については、耐久性のある解説板を要所に設置する。
    • 『障子堀』については、築城当時の形態が解るように発掘調査を実施し、その一部を復元して見学できるようにする。
    • 城郭遺構をやや不鮮明にしている現在の植栽を見直し、移植、剪定、交換、除去等を実施し、遺構を明確に展示できるようにする。
    • 史跡整備の一環として、定期的な草刈り、樹木の剪定、補修等の管理に努めること。また、管理組織をつくり、継続的な事業とすること。
    • 総合調査の結果、戦国城郭(『海賊の城』)としての史跡の評価が高まり、歴史的な価値が再認識された時、県指定史跡への昇格を働きかけ、将来的には国指定史跡までもっていくことが望ましいと考える。

以上の実現に向けては、関係機関と連絡調整をとりながら多大な御尽力をお願いする次第である。

平成15年3月20日